唯識とは?
作家は己のこころを理解しようと、力を注いでいる方が多いと見掛けるが、そのこころの仕組み、構成を4世紀から5世紀頃に古代インドで釈尊の弟子たち、僧侶が己のこころを坐禅、観察して詳細に纏め上げた仏教思想、哲学が唯識で有る。そして玄奘三蔵が中国へ持ち帰り、日本に伝わって法相宗の基礎となる。法相宗は薬師寺、興福寺が大本山で檀家衆を持たない。この唯識は主に禅宗、真言宗などの学者、僧侶にも重要視される思想で、非常に難解な思想と言われている。構成は八識の五感、意識、末那識、阿頼耶識である。概略は「自分のこころの認識により創り出されている現象をわれわれは見ているに過ぎない。」つまり、目を閉じればなにも見えず、意識が先入観で見え方が異なるなど、われわれのこころは無といえる。そのこころで作家は作品を創っている。何にも無い、空の世界に坐している。それは「不立文字」と言う言葉や文字、本による解説、知識に頼らず、己の身体、意識で理解することを重要視される。つまり年齢を重ねてこそ、理解が深まるのである。
2026年10月12日
